雑  感
2002年7〜10月


どうも,ここのところ(8月末から),ベルリン・フィルよりも鉄道模型に凝ってしまっていて(^_^;), KATO やら TOMIX などのカタログを見てる時間の方が,音楽関係の資料を読んでるよりも多いのではないかと。 カタログに載っている車両,注文すればいつでも買えるのかと思ったら, そうではなく,人気車両になると,なかなか手に入らないこともわかり, インターネットで在庫している店を検索しては,県外から宅急便で送ってもらったりと。 最初は,C62と展望車つき特急客車を買ったものの, やはり幼少の頃の影響は大きいもので, その後は,かつて東北本線で走っていた車両が中心でしょうかね。 20系寝台特急(ゆうづる),457系急行(まつしま),583系特急(はつかり)など。 583系はKATOの方が欲しかったので宅急便。 457系急行は,先頭車は高松には在庫がなく,徳島で4両買占め(^_^)。 もっとも,グリーン車は入手難のようで,再発売を待つしかなさそう。 キハ81(ボンネット式ディーゼル特急)は買ったものの, キハ82はレアのようで,メーカーのサイトの近日生産情報をまめにチェックしておかないと (その代わり,キハ181の先頭車は2両,宅急便で購入)。 関西の新快速などを持っている近所の小学生には, 「おじさん,国鉄車両が好きなんですねぇ」などと呆れられているというか。

というわけで,最近はベルリン・フィルどころではなかったのですが(^_^;)(_ _), 昨日,びっくりするようなサイトを発見しましたので,ご紹介します。 サイトウ・キネンオケの打楽器奏者としても活躍されている深町さんの Timpani Bar。 ベルリン・フィルのファンで,打楽器にも関心を持っている人間だったら, 泣いて喜びそうなサイトです。 写真集に掲載されている写真は,どれも貴重で興味深いものばかりですが, その中でも,やはり「ベルリンフィル打楽器マニア」は,もう最高ですね(^_^)。 とにかく,ぜひご覧下さい。 深町さんは,現在もゼーガースに師事されている方で, 現在改訂中という「ティンパニテクニック」では, 「私の師、ライナーからこの1年余教えを受けた基本中の基本テクニックを 私の考えで少々アレンジして展開する予定ですので、ご期待下さい」とのこと。 今後の更新が,本当に楽しみです。

(10月24日)

どうやら,学期末・期末試験,夏休みと,すっかり更新をサボっていたようですね(^_^;)(_ _)。新学期を機に,またボチボチと。

といきたいところですが,普段は,音楽をジックリ聞くことも少ないので,なかなか書くこともないのですね。恥ずかしながら。
最近,久々に落ち着いて鑑賞したのは,WOWOWで放映された,メータ/ウィーン・フィルのマーラー6番。 非常にオーソドックスな演奏というか,常識的な演奏という感じでしたが, 考えてみると,こういう従来のスタンダードな演奏スタイルというのは,今日では, ひょっとしたら貴重なのかしらという気もしたものです。 メータは特に好きな指揮者ではないものの,ザルツブルクで聞けた《英雄の生涯》やブルックナー4番は, オケをよく鳴らしてくれ, 従来のベルリン・フィルのイメージにぴったりの厚みのあるサウンドで満足させてくれたからです。

しかし,マーラー6番のメータの指揮,終楽章の最後の一発は,ずいぶんと予備の合図が細かかったですね。 あそこまで振らなくてもいいのではと思うぐらい。 これだけは,改めて全盛期のカラヤン/ベルリン・フィルは凄かったなと思い出されたものです。 1979年の普門館でのマーラー6番は,音響的満足はサッパリで,視覚的満足しか得られなかったものの, 最後の一撃は凄かったですからね。 細かい動作は一切なく,カラヤンが頭上に高々と上げた両手を一気に下に振り下ろしただけ。 普通のオケだったら,どこで入って合わせたらいいかの,さっぱりわからなかったことでしょう。 そんな指揮でもって,オケがやや間をおいてドンピシャと一撃をくらわすのだから,驚くしかなかったものです。 縦の線が合うとか合わないとか,そんなレベルを超越した,究極のオーケストラ芸術の世界があったのでしょう。

と,ずっと思っていたので,この演奏に大太鼓のエキストラで参加していた宮崎さんの数年前の『パイパーズ』での連載で, この演奏についての文章を読んだときには,なるほどと思ったのでした。

そして演奏は,とうとう最後のAモールの死の一撃の和音に行き着いた。
長大な曲の終わりを予感させるディミヌエンドの最後の音が消えると, 覚悟を決めた顔色のカラヤンの両腕が,ゆっくりと上がって伸び切り, 低い唸り声とともに,渾身の力を込めて振り降ろされた……。
「……誰も出ない!」
カラヤンの全身がブルブルと震え,膝近くで固く握りしめられた両の拳が, たまりかねてパッと開かれたのと同時に,120人のオーケストラ全員による最強音のトゥッティが, 雪崩を打って爆発した。

やはり,指揮に合わせて演奏するというような次元を越えた,凄い演奏が繰り広げられたのでしょうね。
それにしても,最近のベルリン・フィルやウィーン・フィルって,どうなんでしょう。 以前は,指揮よりも少し遅れて音が出ると言われていましたが。 そういう伝統は,今でも残っているものなのかどうか。

(10月3日)

さて、ベルリンのフィルハーモニー(ホール)で来シーズン開催される全コンサートが 紹介されている冊子が、昨日届きました。全部で300頁以上もあるのですね。いやはや。 やはり、ケルンのフィルハーモニーのシーズン・プログラムと似た体裁なので、 新しいインテンダントのオーネゾルクの意向も強く反映しているのでしょう。

この中に、来シーズンのテレビ中継の予定も書かれているのですが、 それによると、次の4つのコンサートが現地では放送されるようです。

2002年9月8日      シーズン開幕コンサート (ラトル) 
2002年12月31日    ジルヴェスター (ラトル) 
2003年5月1日      ヨーロッパコンサート (ブーレーズ) 
2003年6月29日    ヴァルトビューネ (小澤) 
ジルヴェスター、ヨーロッパ、ヴァルトビューネは恒例ですが (日本できちんと放送されるかどうかは別にして)、ラトルのシーズン開幕コンサート(マーラー5番他)は興味深いですね。 日本でも何とか見れないものか。 ジルヴェスターは、バーンスタイン、ワイル、ガーシュインの作品。 ヨーロッパコンサートは、会場はリスボン(ヒエロニムス修道院)で、ラヴェル《クープランの墓》、モーツァルト:ピアノ協奏曲第12番(ピリス)、バルトーク《管弦楽のための協奏曲》。 指揮のブーレーズは、これ以外にも、8月30日〜9月1日のルツェルンでの3公演の指揮も任されており、ラトルの信頼も厚いといったところでしょうか。

ルツェルンでのブーレーズのプログラムは、8月30日がドビュッシー《遊戯》、バルトーク:ピアノ協奏曲第2番、ラヴェル《クープランの墓》、ヴァレーズ《アメリカ》、9月1日がバルトーク《マンダリン》とラヴェル《ダフニスとクロエ》、9月2日が自作の《エクラ》とストラヴィンスキー《管楽器の交響曲》《春の祭典》。うーむ、どれもなかなか楽しみなプログラムですねぇ。 ルツェルン公演の方も、何とか放送してくれないものか。

これら以外に、BS朝日が、また2つくらい収録してくれると、うれしいのですが。

(7月9日)

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