雑  感
1999年3月


4月下旬に、高松でプッチーニのオペラ 「ラ・ボエーム」の上演があり、これに出ることになりました。また4年ぶりで、ピットの中でティンパニを叩けることになりました(^_^)。 昨日、初めて練習(もちろんオケのみ)に参加したのですが、練習指揮者として東京から来られた小崎雅弘さんという若い方、このオペラの細部まで頭に入っていて、自分でも歌いながらの巧みな棒さばきに、すっかり感心してしまいました。 前日の東京での公演では、ここでオケが落ちたとか、そういう話もありました。

ティンパニのパート自体は、それほど出番がある訳でもないのですが、曲をよく知らないと、全然ついていけないので、大変そうです。 「ラ・ボエーム」は、プッチーニのオペラの中でも、個人的には、「トスカ」「蝶々夫人」「トゥーランドット」に比べ、これまで(有名なアリア以外は)馴染みが薄かったので、カラヤンのCDを買って、この機会に、じっくり聞いておきたいと思っています。 という訳で、イースターの「トリスタン」から帰ってきたら、その余韻に浸ってる間もなく、頭の中は「ボエーム」モードになりそうです(^_^)。

なお、気分転換に(^_^;)、「BPOの部屋」のメインページの色を変えてみました。

( 3月 1日)

昨日は、ちょっと大ショックなことがあって、落ち込んでおりました。(別に40歳の誕生日だったということとは関係ありません ^_^;)

今度の旅行では、デュッセルドルフにも行く予定なので、昨年末、ここのオペラハウスのホームページも見たのですが、その時、スケジュール表に「パレストリーナ」の名前が載っていることは知ったものの、上演オペラ一覧の中には名前が出ておらず(下の方の室内楽シリーズにだけは名前が出ていた)、プフィッツナーのオペラを上演する訳ではないのだな、と勝手に思い込んだのでした。 ところが、昨日、友人から送ってもらったデュッセルドルフ近辺の音楽情報の資料がまとめて届いたので、それを見てみると、何と、やはりプフィッツナーのオペラが上演されるというではないですか。 まさに、頭がガーンと殴られるような心境でした。で、ホームページでも確認すると、今度はちゃんとオペラの上演演目にも、「パレストリーナ」の紹介が出ているのです。何度も言うように、これは昨年末の時点ではまだ掲載されていなかったものです。うーむ。やはり、日頃のまめなチェックが重要のようですね。 なお、この上演は、コヴェントガーテンとローマ歌劇場との共同製作のようで、舞台は1997年初頭にロンドンでティーレマンの指揮で上演されたのと同じ、レーンホフの演出のようです。

「パレストリーナ」のようなオペラは、日本で上演されるとは思えないので、前からぜひ見たいと思っていたオペラの一つなのですが、もう既にミュンヘンからデュッセルドルフへ行く飛行機のチケットは、この翌日の「カーチャ・カバノヴァ」の上演の日の便を手配してしまっていて、安チケットなので、今更変更は出来ないのですね。そんなこんなで落ち込んで、昨晩は早めに仮眠。それからあれこれ考えてみたのですが、手配済みの国内便の航空券は使わずに(無駄にすることにはなるが)、前日に列車で移動したらいいのではと。そういうことをしても、ちゃんと無事に帰国便には乗れるんでしょうかね(^_^)。

で、さらにあれこれ調べてみると、「パレストリーナ」の前日には、エッセンで「ピーター・グライムス」 の上演もあり、指揮者(Soltesz)も演出家(ドレーゼン)も、そう悪くはないし、舞台装置がM.フィッシャー=ディースカウ(有名な歌手の身内?)となってもいるし、このブリテンの有名なオペラも、一度生で見てみたいと思っていた演目でもあり、ミュンヘンフィルのマーラー9番よりもいいかなと、あれこれ考えてみたり(^_^)。

あと、この時期のこの地方の上演では、ビーレフェルトの「トゥーランドット」というのにも、興味をそそられています(^_^)。ということで、ザルツブルクに行く前に、この辺りの地域のオペラ上演も、あれこれ視察(^_^;)したいと考えている訳ですが、実際にどういうスケジュールになるかは、ドイツに到着してから最終的に決定することになりそうです。

やはり、ドイツを旅行する時は、アジア系の安いフランクフルト便だけ手配して、あと現地の国内での移動に関しては、自由に列車で回るようにすればよかったのかな、と今頃になっていろいろと後悔したり。まあ、これは今後の教訓にしたいと思います(もっとも、この次はいつ行けるやら、といったところですが)。

( 3月13日)

さて、いよいよ、今晩から出かけてきます。明日の午前10時関空発の便なのですが、朝のJRでは間に合わないので、今晩0時半出航のフェリーで神戸に向かう訳です。今回は、神戸からは、ジェットシャトルというのを、初めて利用しようかと思っています。

デュッセルドルフでは、結局、3月28〜30日と、「パレストリーナ」「カーチャ・カバノヴァ」「アイーダ」と見る予定で、友人にチケットは手配してもらいました。プフィッツナーの「パレストリーナ」というと、ヒンデミットの「画家マティス」と姉妹オペラみたいな感じですが、「画家マティス」は、1989年夏のミュンヘン・オペラ祭で、2回見ることができたので(サヴァリッシュ指揮)、これで、やっと両方を見れることになります。もっとも、全曲を退屈せずに聞けるかどうかは、自信がありませんが。「カーチャ・カバノヴァ」は、昨日やっと、昨年のザルツブルク音楽祭の上演の録画を通して見ることができました。「アイーダ」は、数年前に見たオペラ雑誌で、ツタンカーメンの棺のような舞台装置の写真を見た覚えがあるので、まあ、どんな演出か、興味津々といったところ。

期待のザルツブルクですが、マルタンのトリスタン伝説に基づくオラトリオ「魔法の酒」は、CDは持っていたのですが、あまり聞くことができませんでした。ロ短調ミサは、最近、クレンペラーのCDを購入したものの、そんなには聞けませんでした。「クレド」の中央に置かれた全曲の白眉らしい「十字架につけられ」、批評を読むと、アバドはあっさりしたテンポだそうですが、クレンペラーはゆったりしたテンポなので、別のCDで予習した方がよかったのかも(^_^)。「アニュス・デイ」のヴァイオリン(第1と第2、各4人ずつ)が絶品だそうで、これも楽しみです。一応、この曲だけは、まだまだ勉強不足なので、スコアを持参しようかと思っています。もちろん、本番中に見ながら聞く訳ではありませんが。

もっとも、勉強不足というと、「トリスタン」も、白水社の解説本を手許において、ドーヴァーのスコアを見ながら、一度、通して聞いたぐらいなので、なるほどと感心した点は多々あったのですが、まだまだ理解不足の感は否めませんが(第3幕のコールアングレは、舞台裏でソロを吹く第1場のあとで、またピットに戻るよう書かれてますが、この辺も観察対象になるかと ^_^)。まあ、当日は、あまり難しいことは考えずに、謙虚な気持ちで、舞台と演奏を鑑賞できればと思っています。

それでは、次回の更新は、帰国後になるはずですので、無事に帰国できましたら、またよろしくお願いします。

( 3月25日)

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